JA尾鈴管内の川南町で4月7日、一番茶の摘採が始まりました。鵜戸の本地区で8ha栽培する井尻恵史郎さん(41)の圃場では、父・惠雄さん(70)が乗用摘採機を操り、7~8㎝に伸びた鮮やかな黄緑色の新芽を次々に摘み取っていきます。
令和3年産の新茶について恵史郎さんは「冬場に冷えてしっかり休眠できたぶん、気温が上がると勢いよく新芽が出て、例年より1週間早く一番茶が始まった。生育順調で品質も十分期待できる」と笑顔を見せます。
この日、摘採した「さえみどり」の生葉約600㎏は120㎏の深蒸し煎茶へと製茶し、翌8日のJA宮崎経済連の入札にかけられました。
恵史郎さんは「日本茶インストラクター」の資格を持っています。「コロナの影響で自宅で過ごす時間が増えた今だからこそ、普段はペットボトルのお茶を飲む人も、急須で淹れた新茶の豊かな香りと味をぜひ感じてほしい」と力を込めます。
JA尾鈴では茶部会26人が約150haで栽培し、宮崎県内有数の生産量を誇ります。この一番茶の摘採は4月中下旬に最盛期を迎え、二番茶は5月中旬からの予定です。
写真左=乗用摘採機で新芽を摘む惠雄(やすお)さん